祖先から代々伝わる寺社ののぼりは、専門店で再生してもらうことができ、名の知れた書家やその土地の地位ある人の筆跡を、プロの精通したテクニックやキャリア、知識を活かして細かく再現することが可能で、下書き周辺に糊を置いてからひとつずつ染色し、洗濯、シワ伸ばしをして出来上がるようです。
のぼりに使われる色調は大抵派手な色彩です。これはにぎやかな色調を利用して喚起を導く事もありますが、風雨にあたりプリントが薄れるため、きつめの色づけをして出来る限り色が落ちない様にしているからです。コマーシャルのための色彩でもあり、耐久のための工夫でもあるのです。

のぼりの利用方法は広告だけにとどまりません。人たちに必要な事を伝えるためにいろいろな場所で使われています。その一例が交通安全の啓蒙です。信号の横や学校の近辺に立てられたり、警察の横に置かれたりして、多くの人に交通安全を啓蒙して、悲惨な交通事故をなくす役目を果たしています。
食事の嗜好に対しても甘い方が好みの人や辛い物がよい人々など、違いがあります。視覚も同様で、たとえいいのぼりだと考えて飾っても好きではない人たちにとってはとてもイヤなのです。しかしのぼりを立ててはいけないとは言う事は出来ません。主観とは難しいものです。
実はのぼりと言う物は、平安の頃の戦争の場面で敵軍、味方を判別出来るように兵士が持っていた物で、日本独自の物なのです。従って、日本以外ではのぼりを使うそしてのぼりを作る事はありません。この、のぼりと類似した物は他の国では旗と言い、外国でのぼりを使う国はないのです。

のぼりとは、一般的に宣伝なので、占いで言う設置する方角は関係ないでしょう。必要なのは、客が我が店に入るための印象付けです。これはのぼり間の距離など、多くの知識が必要です。ただ単に、飾れば客が来る、ではなく、のぼりで勝つテクニックを手にする必要があるのです。
江戸時代中ごろ、鯉の形ののぼりを家に置いて男児の誕生を尊ぶ習慣がはじまりました。ただ、飾るだけでは面白くなかったのか、今ある吹流しに魚を描いて風になびかせたのが現在のこいのぼりの始まりだそうです。当時は鯉は一匹だけでしたがいつの間にか増えていき、デザインもどんどんと派手になっていきました。
神社ののぼりは特別な文字が書かれています。ですから、パソコンで作ることがどうしても不可能なため、一本一本、プロの職人が手作りします。その手間は非常に細かく複雑であるため、残念ながら値段は相当張ります。しかし、細やかな作りのため、寿命も実に長いのが特徴です。